各国（所轄航空当局単位）によって適用される視力（遠距離）基準単位の国際比較について表でご説明します。

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●視力基準単位（遠距離）国際対照表

※視力1.0とは…５ｍ離れたところから、視角１分（角度でいう１度の60分の1）に相当する対象物を見分けられる視力を1.0としています。　これはランドルト環（視力表に表示される、リング状記号の一ヶ所にすき間があけられているもの）の「すき間」で言えば1.5mmに相当し、視力1.2の人は1.2mm、視力0.8の人は、1.875mmまで（５ｍ離れて）見分けられることになります。

※log MAR（Logarithmic Minimum Angle of Resolution）
視角（分）の常用対数を視力としたもの（視力表を対数値で表し、各視標を等間隔で配置している）⇒国際的な視力単位として将来的にこれに統一される方向

• JCAB(Japan Civil Aviation Bureau)：日本航空局
• FAA(Federal Aviation Administration)：米国連邦航空局
• JAA(Joint Aviation Authority)：欧州合同航空公団
• CASA(Civil Aviation Safety Authority)：オーストラリア民間航空安全公団

●　…　事業用基準（コンタクト等矯正可。ＲＫ等手術は不可。）

• JCAB：各眼ずつで1.0以上。各レンズの屈折度が±6ジオプトリーを超えないこと。
• FAA：片眼ずつで20/20以上。　レンズの屈折度は規定なし。
• JAA：片眼ずつで6/9以上、両眼で6/6以上あること。
  各レンズの屈折度が（初回検査において）±3ジオプトリーを超えないこと。
  但し、更新検査において所定の条件を満たしている場合は＋3〜−5ジオプトリーの範囲にあること。
• CASA：片眼ずつで6/9以上、両眼で6/6以上あること。　レンズの屈折度は規定なし。

• JCAB：各眼ずつで0.7以上（表には0.63〜0.8の間の表示がありませんのでご注意!!）。
  各レンズの屈折度が±8ジオプトリーを超えないこと。
• FAA：片眼ずつで20/40以上。　レンズの屈折度は規定なし。
• JAA：片眼ずつで6/12以上、両眼で6/9以上あること。
  各レンズの屈折度が±5ジオプトリーを超えないこと。
• CASA：片眼ずつで6/12以上、両眼で6/9以上あること。　レンズの屈折度は規定なし。

※ジオプトリーとは…レンズの度の単位（D）で、これを用いて目の屈折力（光を屈折させるカ）を表します。　焦点距離１ｍのレンズの度を１ジオプトリーと決め、焦点距離の逆数で表します。　焦点距離が短い（度が強い）とジオプトリーの数値は大きく、焦点距離が長い（度が弱い）と小さくなり、例えば、焦点距離が50cmなら2D、25cmなら4D、また２ｍなら0.5D、４ｍなら0.25Dとなります。


■各国（航空当局）毎の航空身体検査の種別と基準内容の詳細

※「マニュアル」と示してあるのは各国の検査機関側が検査の合否に係る「判断要件」として使用している詳しいマニュアル資料です。

●ＪＣＡＢ（日本航空局：マニュアル）

●ＦＡＡ（アメリカ連邦航空法 CFR-14 PART-67：Medical Standards and Certification）
　マニュアル（Pilot Medical Solutions, Inc.のサイト）

●ＪＡＡ（欧州合同航空公団：種別等、法規上の要件/PDF形式）
　マニュアル/PDF形式

●ＣＡＳＡ（豪州民間航空安全公団：種別等、法規上の要件）
　マニュアル

●ＣＡ（カナダ民間航空公団：種別等、法規上の要件）
　検査基準の概要